2011年4月14日木曜日

御衣黄桜

 近所の中学校の敷地に緑色の桜がある。
桜の種類って詳しくないけども、みんな「御衣黄」とよんでいるのでそうなのだろう。バラ科サクラ属のサトザクラPrunus lannesiana の品種のようである。


 花びらの数は10枚ほどで、八重咲きになっている。全体的に緑色なのだが、花開いて時間が経ったものは赤みが差しているようだ。これだけ大きな花で緑色というのはちょっと驚き。

 というのは、花の色は基本的に虫や鳥等を呼び寄せ、花粉を運んでもらうためのもの。なので、緑色ってあんまり役立たない気がする。やはり、人が愛でて育てていったのでしょう。ちなみに、イネ科やカヤツリグサ科等の花粉を風に運んでもらう植物の花では、花びらが大きくなって色づくことはほとんどなく、全体的に緑色であることが多い。

 また、花では葉緑体が作られず、いろんな色素が作られてさまざまな色になっていることが多い。だから、色素が作られないと花は白っぽくなる。対して御衣黄が緑なのは、花で葉緑素が作られているのだろうか。

以前、御衣黄を見にわざわざ天草まで行ったのだが、こんな近くにあるとは。