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2018年2月2日金曜日

ハゼノキの果実

ハゼノキ Toxicodendron succedaneum (L.) Kuntze
(ウルシ科 ANACARDIACEAE)


 晩秋の植物の観察会でザラザラと実をつけた木がやたらと目についた。くすんだ黄土色で、少し歪んだ小判型の小さな実が房状にぶら下がっている。「ハゼノキだ」と書いたところで、はて、本当にハゼノキか?ヤマハゼかな?どうだろう。
 このハゼノキとヤマハゼの区別は、野外ではちょっと面倒になってくる。

  • 夏の頃ならば、しっかり成長している葉を触ってみるとすぐ区別できる。無毛ならハゼノキ、有毛(もぞもぞした手触り)ならヤマハゼ。
  • しかし、ウルシ科といえば「かぶれる」木。ハゼノキもヤマハゼの木も、弱い人はかぶれる危険性大。基本的には、触らない、触らせない。
  • この写真みたいに果実の頃は?かぶれる危険性は低いが、実で見分けるのはちょっとむつかしい。

という感じで、なんとも気楽にはおすすめできない。
 自分はなぜだかかぶれない(さすがにウルシの時はかぶれたが・・・)。なので普段ならさっさと触って確かめるのだが、この写真を撮った時はうっかり確認するのを忘れていた。紅葉は残ってたのに、しまった。
 ハゼノキは元々は人が栽培していたものが野生化したものと考えられている。となると、野外にはそれほど多くないんじゃとも思えるが、ここ熊本では結構多い。おそらく、かつて熊本藩が櫨蝋の生産を奨励し各地にハゼノキを植えていたから(例:菊池川のハゼ並木|玉名市)ではないかな?
 ハゼノキの実から櫨蝋をしぼり和蠟燭ができるのならば、作ってみたい。ということで、この日に目についたハゼノキの果実を採集してきた。さて、いつやるのやら・・・

2013年8月5日月曜日

ウルシ

ウルシ
Toxicodendron vernicifluum (Stokes) F.A.Barkley
(ウルシ科 ANACARDIACEAE)
ウルシの葉と実。熊本県宇城市豊野で撮影。
 植物の葉というものもいろいろ形がある。桜餅を包む桜の葉のように、ぴら〜んとしたあれで一枚の葉の時もあれば、上の写真のようにたくさんの葉が集まっているように見えてそれが一枚の葉である時もある。前者を単葉(たんよう)といい、後者を複葉(ふくよう)という。身近な環境、例えば平地や低山で見られる樹木のうち、写真のように小さな葉が鳥の羽状に並んで一つの葉になっている羽状複葉(うじょうふくよう)の葉を持つものは、ウルシの仲間であることが多いので、かぶれやすい人は注意した方がよい。例えばハゼとかヤマハゼとか。
 さて、写真の木、見つけた時は、ヤマウルシ Toxicodendron trichocarpum (Miq.) Kuntze かなぁ、と思って見上げていたんだけど、実の表面がツルンとしてて、毛がない。となるとウルシだなぁ・・・と。ウルシは中国辺りの原産で、日本には自生していない。基本的に漆塗りの行われる地域で栽培されている樹木と考えて良いようだ。
 ただ、熊本県では漆塗りの工芸品、いわゆる漆器ってほとんど聞かない。ただ、それでも調べてみると熊本県にも漆器はあったようだ。それは、私たちが漆器と聞いて想像するような芸術的なものではなく、あくまでも生活道具として使われた質素で丈夫なものだったようである。
熊本市南区の富合公民館内の郷土資料展示室収蔵の「榎津塗」
 現在の八代市東陽町の川俣と呼ばれるあたりで生活道具としての漆器が生産されていて、そこから周辺地域に広がっていったらしい。写真は、熊本市南区の富合公民館内にある郷土資料展示室に展示されている「榎津塗」。これも、そういった地域の人々の生活道具としての漆器生産の一つだったのだろう。私なんかは真っ黒で金で花や鳥の蒔絵があるようなものを漆器と思っていたのだが、これは木目を生かすような透明感のある塗りで、蒔絵なんて施されていない。
 写真のウルシは、かつて漆器を塗るための漆を集めるために植えられていた木の子供ではないだろうか。漆は幹の直径が30cmほどにもなるらしいが、この木は私の手首ほどの太さしかない若い木だった。大きく育ってほしいと思うのだが、かぶれやすい人はいやだろうな・・・

2011年12月23日金曜日

ヤマハゼ

<冬芽2011年12月(4)>
ヤマハゼ
Toxicodendron sylvestre (Siebold et Zucc.) Kuntze

(ANACARDIACEAE ウルシ科)
ヤマハゼの冬芽。ハゼノキと違い、毛深い。
 こちらはハゼノキと同じウルシ科のヤマハゼ。枝を引っ張って写真を撮ったので斜めだ。ハゼノキはと違って毛深い。夏、葉が開いているときは、「ハゼかなぁ〜ヤマハゼかな〜」とかいいながら葉をさわって、「毛があったらヤマハゼ!」とかしていた。冬芽は一目瞭然だなぁ!!と感激。


 葉をさわっていると、周りの人からは「かぶれないの!?」って驚かれたりした。確かにハゼノキやヤマハゼの木の下を通るだけでかぶれる人もいるので、お勧めできる見分け法ではないな。


 葉が落ちてしまった冬芽の時期は比較的かぶれにくいらしいので、双眼鏡等を使って遠くから確認すれば、葉をさわるよりは安全に見分けができるかも。でも、敏感な人は近づかないに限ります。

2011年12月22日木曜日

ハゼノキ

<冬芽2011年12月(3)>
ハゼノキ
Toxicodendron succedaneum (L.) Kuntze
(ANACARDIACEAE ウルシ科)


ハゼノキの冬芽。毛はほとんどなくつややかな感じ。
ハゼといえば「かぶれる」と言うことから悪者的に警戒しがちだけど、かつては和ろうそくの原料として植えられ、重要な産業を支える植物として扱われていたそうな。


水滴型というか円錐型というか、やや崩れた感じのかたち。芽鱗は毛もなくスルンとした表面。葉痕はやや横に広い三角形という感じ。


よく似たヤマハゼの冬芽は毛がある。