2013年6月1日土曜日

ヒメウラジロ

ヒメウラジロ
Cheilanthes argentea (S.G.Gmel.) Kunze
(ホウライシダ科 ADIANTACEAE)

ヒメウラジロ
 シダの調査・観察に連れて行ってもらって教えてもらった。ヒメウラジロというシダ植物。最初見たとき、なんだかウサギっぽいな、と感じたけど、なぜだろう。

ヒメウラジロの葉の裏。白い。
 葉をひっくり返してみるとこの通り、まっ白。でも、お正月飾りのウラジロ(ウラジロ科)とは異なるグループで、ようは葉の裏が白いから似たような名前になったと。

 減りつつある植物の一つで環境省のレッドデータブックでは絶滅危惧II類に選定されている。私のいる熊本県では、「要注目種」ということになっている。

 要注目種とは「現在必ずしも絶滅危惧のカテゴリーに属しないが、存続基盤が今後変化および減少することにより、容易に絶滅危惧に移行し得る可能性が高い種」だそうな。

 ここに上げている写真の生育場所は、道路を通すために切り開いて出来た斜面(法面)に、崩落防止のためにコンクリートを打って、金網を張った場所なんですね。コンクリートのヒビや隙間、くぼみに土がたまった所に生えています。日当りのよい崖や岩に生え、乾燥にも強い植物出そうなので、こんな場所にも生えてくるんだろう。たくましいといえばたくましいけどねぇ。

 こんな場所は、崩落の危険が高まったり、道路拡張なんかがあると、あっさり壊されてしまう。主な生育地が、こんな人の手が入るようなところばかりだったら、「存続基盤が今後変化および減少する」可能性が高くなるのもうなずける。観察会なんかで、希少性という切り口だけでなく、自然との関わり方を考えるきっかけとして紹介することもありだな。

 ただ、園芸目的の採集なんかもあるようで、ちょっと注意も必要だな。

 スマホのカメラなんでいまいち写真がよくない。申し訳ない・・・ 

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