2014年9月1日月曜日

アカメガシワ

アカメガシワ Mallotus japonicus (L.f.) Müll.Arg.
(トウダイグサ科 EUPHORBIACEAE)

 先日道端のアカメガシワの実が熟して、黒いタネをのぞかせていた。それを見てアカメガシワの雄と雌を紹介しようと写真を準備していたのを思い出した。シーズンのがしちゃったけど、来年確認して下さいね。

雄株の花序。花粉を集めに蜂がよってきている。
 アカメガシワはかなり身近な植物で、図鑑なんかには「山野に普通にある」と書いてあるが、熊本ではそれこそ道端や空き地でも見れる。名前は「赤芽がしわ」で、新芽が赤い事からきている。「ガシワ」は、食べ物を載せる葉っぱをしめす「かしわ」が濁ったのだろう。昔はこの丸く大きな葉に食べ物を載せたりしたのだろうか。

 小学校の教材で出てくるアブラナの花では、一つの花の中に雄しべと雌しべがあり、植物一本一本に性別あるとは習わないようだ。しかし、植物の性は多様で、雄しべと雌しべがそろった花(両性花)をつける種類もあれば、雄しべだけあるいは雌しべだけの花(単性花)をつけるものもある。また、一本の植物にオスの単性花(雄花)とメスの単性花(雌花)の両方をつけるもの(雌雄同株)もあれば、片方しかつけないもの(雌雄異株)もある。
 さて、このアカメガシワは、木一本毎に雄花だけをつけるオスの木と、雌花だけをつけるメスの木がある(つまり雌雄異株)。一枚目の写真は、オスの木の枝先についた雄花の集まり。蜂がよってきている事から虫に花粉を運んでもらう虫媒花のようだが、あんまり派手な装飾はない。次はメスの花。

アカメガシワの雌花序

こちらも派手な装飾はないが、なんだか目立つなぁ。ところどころに見える赤いものが雌しべ。随分まんまるだけど、これはもう実が随分と成熟してきていて、花としては終わりかけだから。

 木の花は、目立たないものもあるけど、よく見てみるといろんな形で面白い。

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