(トウダイグサ科 EUPHORBIACEAE)
つい先日紹介したアカメガシワ。アリを呼んで体を守っているというおはなしの続編です。
●アカメガシワの対捕食者構造に関する研究
(修士論文の要旨のようです)
http://www.wrc.kyoto-u.ac.jp/kohshima/Study/abstract/iwami.html
前回も紹介した上記の文献は、アリを寄せる構造として「花外密腺」と「粒状分泌物」をあげている。そこで、実体顕微鏡でこれらを探してみた。
まずは花外密腺。普通は蜜は花から出るので、花以外のところから蜜を出す腺をこう呼ぶ。アリが集っていたところは、葉の根元と葉の縁(下の絵、前回のもの)。それぞれの辺りを見てみた。
アリが来ているのは葉の根元と縁の部分 |
葉の根元の花外密腺 |
葉の縁の花外密腺。ちょっと小さめ。全くの縁というわけではなく、少し内側にある。 |
次は「粒状分泌物」。若い葉の脈から分泌され、直径0.6mm程度、半透明の袋状でアリの好む脂質の仲間がふくまれている、ということだが。う〜ん見つからない。唯一それかな?というのが、さっきの葉の根元の花外密腺のそばについていた。いつのまにか落ちてしまっていて、写真を取り直すことができなかった。また探そう。
粒状分泌物か? |
もののついでなので、葉の裏の写真を撮ってみた。星空の様でなかなかに綺麗。
葉の裏の拡大。星状毛と腺点がある。 |
もう一つ、小さなビーズのようなものは腺点。こちらはアリを寄せるためではなく、捕食者を撃退するためのもののようである。アカメガシワの果皮(実の皮)は毒をもっていて、その毒は果皮の表面の腺点に含まれているそうだ。この葉の腺点も、同じように毒を含み捕食者からの防衛を担っている可能性があるという。
なるほどなるほど。
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