2014年4月21日月曜日

キドイノモトソウ

キドイノモトソウ Pteris kidoi Sa.Kurata
(イノモトソウ科 PTERIDACEAE)

キドイノモトソウ。青い矢印は胞子をつける胞子葉、白い矢印は胞子をつけない栄養葉。
 キドイノモトソウというのを教えてもらった。石灰岩地に生育する。上の写真には葉の広いもの(白矢印)と狭いもの(青矢印)の二つがあるように見えるが、どちらもキドイノモトソウ。この違いは葉の裏に胞子嚢をつけているかどうかの違い。胞子をつけている方(青矢印)は胞子葉と呼ばれ、次代をになう胞子を作り飛ばす役割をもった生殖用の葉である。胞子をつけない方(白矢印)は、もっぱら光合成をおこなって栄養を作るため栄養葉と呼ばれる。

 イノモトソウに近縁な植物だが、やや形が違う。葉のまん中の軸に、翼(よく:帯状の葉のような部分)があるのがイノモトソウ(下の写真右)、ないのがキドイノモトソウ(下の写真左)だそうだ。

キドイノモトソウ(左)とイノモトソウ(右)の比較。中軸の翼(黄色矢印)の有無で見分ける。
 石灰岩地を好む植物ということでややまれなので、大事にしたいものである。

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