(ヒルムシロ科 POTAMOGETONACEAE)
フトヒルムシロ |
池などのやや水深があり流れの緩やかな環境に生育する水草。水底に根を張り、水面まで茎をのばす。水中と水面の葉では形が異なる。水中にある葉は細長く沈水葉と呼ばれ、水面に浮く葉は幅広く浮葉と呼ばれる。
水草には四つの生活型があるといわれている。大まかに言うとこんな感じ。
- 抽水植物:水底に根を張り、水面よ上まで高く伸びる。水深が浅い場所に生える。イグサ、ホタルイ、ガマ、ヨシなど
- 浮葉植物:水底に根を張り、茎を長く伸ばして水面に葉を広げる。抽水植物より水深のある場所に生える。ヒシなど
- 沈水植物:水底に根を張り、水中に没して生活している。水流のある環境に生育している。茎や葉は柔らかくしなやかで、流れのある環境に適応していると考えられる。エビモ、オオカナダモなど
- 浮遊植物:水底に根を張らず、水に浮かんで生活する。水深の制約がなく、開けた水面を独占できる。アオウキクサなど
このフトヒルムシロは2の浮葉植物とも3の沈水植物とも言える。温かい季節には浮葉を増やし旺盛に成長したり、やや流れが強い場所では沈水葉が多くなったりと、季節や環境によって生活の仕方を微妙に変えて生き延びているようだ。
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