2018年2月25日日曜日

イヌザンショウの実

イヌザンショウ Zanthoxylum schinifolium Siebold et Zucc.
(ミカン科 RUTACEAE)


 山の中にはさまざまな匂いや香りを持つ植物がたくさんある。それらの中で、人間にとって気持ちの良いもの、よい影響を与えるものは、香味野菜や薬味と利用されている。サンショウ(山椒)はその代表的なものの一つで、薬味としてメジャーなもの。最近は、絶滅のおそれのある動物として話題を集めているウナギ(第4次レッドリストの公表について(汽水・淡水魚類)(お知らせ)|環境省)の薬味には書かせない。そんな利用できる植物は山を歩く際の楽しみの一つなのだが、ここ九州では、サンショウはやや標高の高い環境で現れる事が多く、私が普段活動している低山地のフィールドではなかなか出会えない植物の一つである。
 しかし、サンショウとよく似た植物には出会える。それがイヌザンショウ。植物名で「イヌ」とつく時は、「似て非なるもの」という意味が込められている事が多く、この場合も「サンショウとは似て非なるもの」という意味だろう。まあ、かわいそうといえばかわいそう。
 晩秋の観察会で、このイヌザンショウに出会った。葉はまだ緑色をしていたが、真夏に比べるとずいぶんと少ない。落葉したのだろう。葉を採って匂いをかいで見ると、確かに本家サンショウとは違う。いいにおいではあるけど、食べるとなると・・・そして、枝先には朱色の小枝と、その先端には果皮が破けて真っ黒な光沢のある果実がつやつやとしている。この色の組み合わせはかなり目立つ。色彩的に目立つ果実は、鳥たちに食べてもらいタネを運んでもらう戦略だと聞いたことがある。冬にめがけて喰いだめをする鳥たちを待っているのかもしれない。



 あと、文中に出て来たウナギについて。
 いま、個人的にはウナギを食べる事を控えています。少なくともスーパー等量販店では買いません。食べる時には、ウナギ屋さんにいく or 自分で釣るようにしています。
 いろんな情報があり、人それぞれの考え方があるとは思いますが、今、いろんな人がウナギについていろいろ調べてくれていますので、ウナギの状況がもう少しはっきりするまでは、個人的な消費は控えようというのが私の考えです。

「ウナギ 絶滅」google検索結果

kaifu lab. |中央大学法学部ウナギ保全研究ユニット
 https://c-faculty.chuo-u.ac.jp/blog/kaifu/

ウナギレポート|中央大学法学部/ウナギ保全研究ユニット Kaifu Lab
http://c-faculty.chuo-u.ac.jp/~kaifu/index.html