2018年2月5日月曜日

ケヤキの種子散布

ケヤキ Zelkova serrata (Thunb.) Makino
(ニレ科 ULMACEAE)

 少し前、秋も終わり方に訪れた公園では、ケヤキが落葉していた。
 
 よく見ると、落ち葉に2つのタイプがある。葉が一枚一枚バラバラのタイプと、枝に数枚の葉がついたまま枝ごと落ちているタイプ。
 枝ごと落ちるタイプはこんな感じ。

 よーく見てみると、枝には葉だけでなく,葉の根元にちょっと角張った粒がついている。これはケヤキの果実。

 植物の果実は、さまざまな形がある。その形は、何者かにタネを運んでもらうための形であることも多い。タンポポのタネが綿毛を持っていて風に運ばれる、という話を小学校の国語の授業で知った人も多いのではなかろうか。ケヤキのこの葉のついた枝は、まさにタンポポの綿毛と同じ役割を果たしているようだ。

 実際、落ち葉をかき集めて高いところから落として見ると、この小枝は円を描くように回りながら落ち、はらはらと舞う一枚一枚の葉っぱよりもややゆっくりと落ちていった。滞空時間が長くなり、より遠くへ運ばれる可能性が高くなるのだろう。