2009年11月21日土曜日

リュウキュウマメガキ


Diospyros japonica Siebold et Zucc.

神社の境内でたわわに実をつけているところを見つけました。暖かい地方の植物だそうで、日本では関東地方より西、四国、九州、沖縄に分布しています。できれば野生のものを見てみたいのですが、まだ見たことはありません。今なら見つけやすいかも、ちょっと注意してみてみよう。

2009年11月20日金曜日

ホウライチク



Bambusa multiplex (Lour.) Raeusch. ex J.A. et J.H.Schult.

外国から来た竹の仲間です。
竹というと、タケノコが生えるような竹がまばらに生えた竹林を思い浮かべる人が多いと思いますが、これは地下茎がほとんど伸びないので稈(かん:イネ科植物の茎はこう呼びます)が互いに引っ付き合ったように集まって生えます。

2009年11月12日木曜日

フジヤスデの仲間



家の中に出没しました。

普段ならスルーなんですが、今年度から入ってきた同僚がヤスデの専門家(卒論がヤスデ)なので、捕まえて観てもらいました。

2009年11月9日月曜日

ハヤトウリ



Sechium edule (Jacq.) Sw.

今年、うちで育てたハヤトウリです。ウリ科のつる植物で、漬け物や炒め物に使われますが、なんだか知る人は少ないみたいです。

2009年11月3日火曜日

オニグルミの割り出し

先日オニグルミの紹介をしたとき、取り出すのたいへんなんだよ〜と言ったんですが・・・私はまだ未熟者でした。夜、このオニグルミの割り出しをしていたのですが、ことのほかうまく行ったのでご報告。



2009年11月1日日曜日

オニグルミ



Juglans mandshurica Maxim. var. sieboldiana (Maxim.) Makino

熊本市の江津湖畔に水面に張り出した木がありました。葉は羽状複葉でちょっとごわごわした感じです。そして、枝の先には緑色のまるっとした実が房状についています。足下には緑色や茶色く変色した実がゴロゴロと落ちていました。

トチノキ


Aesculus turbinata Blume

トチノキ科の樹木
水が好きなのか、沢筋に多いようです。
日本では北の方に多いようで、本州では灰汁抜きをして餅や粉にして食べているようです。鳥取県の名物ですよね(鳥取県観光情報のページ)。JR鳥取駅でも売られていました。柔らかくおいしい餅でしたが、伝統の手作りのものはちょっとぴりっとした刺激があるそうで、食べてみたいものです。

2009年10月18日日曜日

ムクロジ



Sapindus mukorossi Gaertn.

神社の境内にて。

熊本県植物誌によると熊本県ではそう多くはない植物らしい。だからこそ神社(かつては寺だったらしい)に植えられているのかな?

果実は飴色に熟して独特の形になるけど、この時はまだ緑色でまん丸でした。熟した頃また来てみよう。

かつては果肉は石けんの代わりに、真っ黒の種子は羽根つきのはねの頭に使われていました。身近な民俗学に詳しい人に聞いたら、石けんの代わりといっても恒常的に使っていた訳ではなく、あるとき=果実が実る頃に使っていた程度では?とのこと。さらに、洗濯板が十分に普及した頃には石けんも広まっており、ムクロジでの洗濯はそれほど一般的ではなかった様子。

ムクロジでシャボン玉ができるらしい。試してみよう。

2009年5月22日金曜日

ビロードイチゴ



学名:Rubus corchorifolius L.f.

小さな山の開けた日当りのよい薮に生えていました。ちょうど実が熟しているところで、おいしくいただきました。甘みは控えめで酸味もすくなく、さらっと食べやすい味でした。

(写真1)背の高さは1.5m位、枝垂れるような枝振りでした。薮に生えているというより薮を作っているというほうが的確かも。その所々にオレンジ色の実が見えます。

(写真2)葉はヘビイチゴや普段食べるオランダイチゴの三つ葉様ではなく、やや卵形っぽい切れ込みもない葉です。ビロードイチゴの名は枝や葉に柔らかい毛が生えていてビロードのようだからついたものですが、葉はあんまりビロードっぽくはありません。さわるとたしかに産毛が生えているのが分かりますが。写真の上段が表、下段が裏です。葉の裏の脈には鋭いトゲがあります。枝にもトゲがあり、イチゴを積むときは要注意です。

(写真3)一枚の葉の根元付近から細い枝が一本のびて、その先にイチゴが一つついています。イチゴは赤みがかった黄色で、たくさんの小さな水風船が集まったような形をしています。この水風船一つ一つが果実で、その中には甘い汁と種が入っています。

(写真4)種子です。取り出すのが面倒だった。かなり小さい。2mm弱と言ったところでしょうか。表面には網目模様があります。何か機能的な意味があるのかしら。

2009年5月20日水曜日

ヘビイチゴとヤブヘビイチゴ

期せずしてヘビイチゴとヤブヘビイチゴがそろったので、二つを比べっこ。


(写真1、2)まず、植物の大きさが全然違う。ヤブヘビイチゴが大きい!!。葉を比べるとヤブヘビイチゴはヘビイチゴの4〜5倍くらいあるんじゃないかな。次に葉の色。ヘビイチゴは黄緑色だけど、ヤブヘビイチゴは深い緑色。じつは「葉の色なんて環境ですぐ変わる」と思っていました。でも、このヘビイチゴとヤブヘビイチゴは同じ場所に混じって生えてた。となると、環境の違いはあまりない訳で・・・ここまで違うとは!!

(写真3、4)実(正確にはふくれた花床)のおおきさもずいぶん違う。あと色が違う気がする。この色の違いは花床の色のちがいみたい。ヘビイチゴの花床にくらべヤブヘビイチゴの花床は赤みが強い。

(写真5、6)本当の果実(痩果)を見るとはっきりとした違いが。果実の表面が、ヘビイチゴはなんだかゴツゴツしてしわがあるみたいだけど、ヤブヘビイチゴはツルンッとしています。この違いははっきりしてる!!虫眼鏡かルーペがあれば確実に見分けられそう。

ヤブヘビイチゴ




Duchesnea indica (Andrews) Focke

小さな山の道ばたで見つけました。
最初は「えらいでかいヘビイチゴだな」と思ったけど、よくよく見たらヘビイチゴとはちとちがう。

(写真1)ヘビイチゴと違い、えらく元気のいい葉です。基本的な体の作りはヘビイチゴと同じで茎が地面をはい、その所々の節から根と葉を出して根付いています。

(写真2)実も立派で、色鮮やかな気がします。これもヘビイチゴと同様、ツブツブが本当の実(果実)で、大きな丸い部分は花がついていた土台である花床がふくれたものです。

(写真3)果実はこれといって柔らかい部分がある訳ではない痩果で、表面は滑らかです。

実は初めて見ました。いや、覚えていないだけかもしれませんが・・・。

ヘビイチゴ



Duchesnea chrysantha (Zoll. et Moritzi) Miq.

 公園や空き地、庭に生えていて、誰でも目にしたことがある植物じゃないかな。その実をヘビが食べるとか、食べないとか。とりたてて毒がある訳でなし、食べてうまい訳でなし、だそうだ。そう聞くとあえて食べる気もせず、試していない。

(写真1)茎は細くて地面をはっていて、所々から根と葉を出し地面にしがみついています。この状態になると、茎が切れたり枯れたりしても先の部分は枯れず、仲間を増やせるというわけ。がんばるなぁ。葉は小さな葉が三枚集まって一枚の葉を形作っている。黄色い花が咲くけど、ざんねんながら写真を撮れなかった。

(写真2)丸い大きなのが一つの実に見えるけど、実は違うそうな。小さなつぶつぶが一つ一つの実(果実)で、柔らかい部分はなくほとんど種子ばっかりの状態なのでこれを痩果(そうか)と呼びます。「痩(や)せた実」とはよう言うなあ。丸い大きい部分は花がくっついていた花床と呼ばれる部分がふくれたもの。

(写真3)痩果をよ〜くみてみると表面はゴツゴツ、ツブツブ。

身近すぎてあまり見ていなかった。はじめてマジマジ見たかも。

2009年5月8日金曜日

ムサシアブミ


Arisaema ringens (Thunb.) Schott

お〜きくいうと里芋とかコンニャク芋のなかまです。野山で蛇が鎌首をもたげたような花(写真の右下のような花ね)を見かけたら、だいたいこの仲間と考えていいのではなかろうか。この、蛇の鎌首みたいなのは花を包む葉のようなもので仏炎苞といいます。仏様の後ろにあるもの(後光というのでしょうか)にちなんだ名前らしいのですが、ムサシアブミの仏炎苞はあまり神々しくないですね・・・(ちょっとこわいカモ)

ムサシアブミの葉は三つ葉みたいな形です。が、大きくて分厚くて固そうでまずそう。実際、この植物を食べるとは聞いたことないので、多分食べれないのだろう・・・

テンナンショウ属の仲間は、体の大きさで花のオス・メスがきまり、小さいときは雄花だけをつけて、大きくなると雌花をつける様になるときいたことがあります。そのことを思い出して、「しまった、仏炎苞を開いてみればよかった」と反省しきり。

2009年4月29日水曜日

シマトキンソウ

前に紹介したメリケントキンソウに近い仲間です。
南アメリカ原産です。



<写真1>
メリケントキンソウと同じ様に地面をはう様にして生活しています。ぱっと見た感じ、メリケントキンソウよりやや毛深い感じがします。

<写真2>
花は地面すれすれにつきます。小さな花がたくさん集まってできています。トゲのようなものがたくさん見えますが、これは柔らかく、痛くはありません。

<写真3>
種子は小さく2mmくらいでしょうか。周囲にはうすく伸びた部分があり、波打って模様の様になっています。先の方は長く伸びていますが、やわらかく、トゲではありません。

<写真4>
葉は細かく切れ込んでいます。

このシマトキンソウは、メリケントキンソウに混じって生えていました。公園などの開けて日当りのよい場所にはえています。

2009年4月28日火曜日

メリケントキンソウ

キク科の外来種です。最近とみに広がっているようで。公園とかで芝生かな〜と思いきや、メリケントキンソウの群落だったりすることもしばしば。
果実のとげとげが痛い。うちには小さな子がいるので、こういうのはちょっと気になる。


南アメリカが原産みたいです。
あんまり高くならずに地面にぺたっとはりつくように生えています(写真1)。

葉は3センチくらいの長さで細かく分かれて、結構かわいい(写真2)。

花はたくさんの小さな花が集まってできていて、なるほどキク科ねという花をしています(写真3)。でもなんだかとげとげが見える。

このとげとげは、種子の先についたトゲです。キク科植物の種というと、ついタンポポみたいな綿毛を想像してしまいますが、こいつはちょっと違います。周りはうすくのびて、先はするどくとがっています(写真4)。図鑑などでは「カブトガニに似た」などとかかれています。なんだか、ステルス戦闘機のようにもみえる。


で、このトゲが、チクチク、じがじが、不快なんですよ。公園とかでおちおちしゃがむことも、手をつくこともできない。

皆さん気をつけてね。

2009年4月15日水曜日

アオスゲ

うん、たぶん。
一応、写真を図鑑風にしてみた。が、解像度下げすぎた。わけわからん。


でも、解説。
<上段>
生えている様子。まだまだ、写真の腕が・・・

<下段>
左は、花の集まり。一番上に雄花だけが集まった雄小穂、その下に雌の花が集まった雌小穂がいくつかあります。

真ん中の上は、雌花をばらしたところ。左は花を包む鱗片、長くとがった部分があります
その隣は「かほう」につつまれた雌花。右が「かほう」を除いたところ。花の時期はとうに終わり、果実がずいぶん成長しています。まだ柔らかいけど。

右はその果実をすこし大写ししたもの。

真ん中の下は、雌小穂の根元にある葉の付け根。短く筒状になっているのが分かるかな?


できるだけ,植物の形を伝えようとしたけど、わかるかなぁ。
まだまだ、書いて練習しないと、うまくいな。

この植物は以下の書籍で同定(名前調べ)をしました。
日本のスゲ (ネイチャーガイド)

2009年4月13日月曜日

シラスゲ


前述のヒメモエギスゲのすぐ近くで見つけました。
写真を撮った数日後に標本を採ったけどまだ若すぎた・・・種子が全然育っていない。

それにしても写真がわるいな〜〜

2009年4月12日日曜日

ヒメモエギスゲ


通勤中にいつもは素通りする山にちょっと寄り道しました。

調べたらヒメモエギスゲ。
うん、たぶん。
モエギスゲとヒメモエギスゲの違いは雄花の鱗片の形にあります。

小さくてかわいいスゲです。

2009年3月23日月曜日

ホテイチク

稈の根元の形が独特。


一節から二枝が分枝。太い枝と細い枝がある。
葉は小さい。


帰化植物で、タケノコがうまいらしい。このときはまだ出てなかった。
職場で偉そうに「ホテイチク」といっていたが、別の人が「コサンチクだね」といった。その人が生物学的なキャリアが上なので、その場の空気がなんとなく「そっちが正しい」みたいになった。が、「コサンチク」って、地方名みたい・・・

ヤダケ?

たぶんヤダケ。
高さは3メートルほど。かなり上部で分枝し、一節から一枝のみ。
葉は大きく表面に光沢。稈鞘には毛がある。
節は高くならず、まっすぐと伸びた稈になる。

う〜ん、あいかわらず詳しいことが書けない。

メダケ?

仕事で笹を使うことがあったので、ちょっと調べてみた。
よ〜わからん


多分メダケ。稈はずいぶん赤っぽかった。
う〜ん、全く詳しいことが書けない・・・